七夕デザインミーティング・その2
うちの近くでは蝉(アブラゼミ)が鳴き始めました。
今年は虫たちの活動が遅いというか少ない気がします。
気候のせいなのか、単なる気のせいなのか…

さて、七夕デザインミーティングの続き。

実際のサンプルを作るにあたり、デザイン画から、
寸法、各部分の仕様、素材、色を決めて行きます。

デザインは全身のトータルで考えていますが、
サンプル製作は1アイテムづつ進めています。
商品として服を作るのが初めてなのでじっくりと。

農業のためのパンツはどういう機能が必要か?

まずは基本の機能
・丈夫(毎日の洗濯にも耐える)
・動きやすい
・ポケットの収納が充実している
・快適である(夏の涼しさ、冬の暖かさ)
・長靴を履いても裾がもたつかない

そしてパンツ(ズボン)には、農家さんだけでなく、
一般の人が農作業体験をする時にも、必ず気になる悩みが!
もちろん私も!

それは…

かがんだ時、腰が出てしまうこと!
七夕デザインミーティング・その2_f0216400_20462619.jpg


なんか「野球やってる?」みたいなイラストになってしまいましたが…
(服は適当に描いてるので、こういうデザインという訳ではないです)

ファッション農業の独自調査によると、多くの農家さんは、
普通の量販店やユ○クロのパンツを履いて作業しています。

そういった「普通の服」のほとんどのパンツは股上が浅めで、
おへそよりも下にウエストがあるため、中腰になれば背中が出ます。
そこが日に焼けたり、虫に刺されたりする。
面積としては小さいながら、みんなが結構なストレスを感じている部分。

いわゆる「作業服」も愛用されていますが、機能性を追求した結果、
ファッション性については目をつむるという選択肢です。

というわけで、
「おしゃれ感を損なわずに、かがんでも腰が出ない」仕様を考えました。
詳細はサンプル出来てからお伝えしますが、
割とシンプルな方法で解決出来ているはず!

ポケットも、今まで「ありそうで無かった」位置と大きさを追求しています。

最後に素材と色を選んで、サンプルの企画サイズをメンズのMと決め、
ミーティングは終了です。

サンプルの上がりがどうなるかな〜
仕上がってみないと分らない部分はいっぱいありますね。

パンツのファーストサンプルの仕上がりは8月初旬の予定です。

でもその前にほかのアイテムのデザインミーティング、
ファッション農業の展開計画ミーティングなどなどが入って
たぶんあっという間。

たのしみー
# by fashion-nougyou | 2010-07-12 21:19 | ミーティング
七夕デザインミーティング・その1
今日は七夕でしたね。
今年も空は雨模様。。。
七夕の7月7日というのは旧暦の日時だから、
どうしても梅雨のまっただ中になってしまうんですよね。
なんだかなー

さて、前回ちょっと弱音を吐いていたスズメです。
周りの人の助けを借りて、ネガティブ思考(?)から戻って来ましたー。

「今ここから出来ること」を考え、
状況はどうあれ、「自分がどうするか」を自分で決める。

当たり前のことなんですけどね。
焦りとか不安でいっぱいだと、そんな事も忘れちゃう。
そうやって改めて覚悟したあたりで、状況も動き出しました。

というわけで、今日はメーカーの企画担当の人と、
サンプル作成に向けたデザインミーティングをしてまいりました。

2月にも一度デザインについての話はしているのですが、
今回はサンプル製作に向け、具体的な素材や仕様まで細かく決めて行きました。

作りたいアイテムは何種類かありますが、まずパンツ(ズボン)から。

ミーティング、終わってみたら5時間近く経ってた…
途中電話などで中断したり、話が脱線したりなどもしてますが。

ここで服づくりのプロセスについて軽く説明しますと

1.デザインを決める
デザイン画を元にして、雑誌などの写真や、既製の服を参考に、
大まかなシルエット、ポケット位置や仕様などのディテールを決める。
生地見本から生地・色を選ぶ。

2.パターンを起こす
実際の服にするための型紙を作ってもらいます。
ここはパタンナーさんにやってもらいます。

3.サンプルを作る
実際の生地で試作品を作ります。
この時点では1着です。

4.サンプル修正
サンプルを元に、デザインの修正をします。
イメージ通りではない部分などを変更したり、
最終的なサイズを決めて、量産のための「見本」を作ります。

5.工場で生産
サンプル通りの服を工場で生産します。

本当〜に軽く説明するとこんな感じです。
今日やったのは 1. のデザインを決める、の部分ですね。

今回はデザインをゼロから作っているので、
サンプル作成までを1着づつ、丁寧にやってもらっています。

農作業服は、普通の服と比べてハードな状況下での使用が前提です。
他のワークウェアと同様、素材にも縫製にも強度が求められます。
特に縫製については、特殊な技術や仕様になるので、
縫製工場もどこでも良いというわけにはいかず、
技術を持った工場とつながりのあるメーカーさんの協力が不可欠となるのです。


とりあえず、今日はここまで。
説明が長くなるので、分けて書きます。
読むのも大変になりますからねー
七夕デザインミーティング・その1_f0216400_2232129.jpg

ミーティング中のテーブル。
デザインノート、参考写真、サンプル、であふれてます。。。
写ってませんが、横のテーブルにも参考用サンプル服が山盛り。

七夕デザインミーティング・その2につづきます
# by fashion-nougyou | 2010-07-07 22:05 | ミーティング
スタートライン
7月になりましたー!
イヤー、蒸し暑いですねえ…。
今年はすごく梅雨らしい天気、という気がしていますが、
梅雨明けも夏らしい天気になるといいなあ。。。

2010年のはじめから、
ファッション農業は生産に向けて動いて来た…
はずなんですが、なんだか色んな事が思うように進まず。

頼りにしていたメーカーさんが不測の事態に見舞われ、
どうすることも出来ないまま時間だけが経って行きました。

デザインの方向性や入れたい機能の絞り込みは大体出来たものの、
生産に向けた準備というのはほぼゼロの状態。

ここ1ヶ月、「どうしよう、全然進まない…」と、
焦りと不安を抱えながら考えました。

出来ているはずだったモノが何もない。
あるのは頭の中の計画だけ。
実現出来ない計画に何の価値もない。
…とか、くよくよしていました。

実業家の人とかから見たら笑われるような事なんでしょうが、
私はそんなもんです。ただあきらめないっていうだけで。

でも、くよくよするって何の役にも立たないんですよねー、ホント。

充分くよくよしたところでそこに気付き(遅っ)
時間のロスによる計画の見直し、自分の立ち位置など、改めて考えました。

いつだって未来は「今」から始まるわけですから、
「今まで」出来なかったことを考えるのは止めて、
「今から」出来ることをしっかりやって行くしかないんだ、と、
今さらながら思い直し、気持ちを新たにしました。

そういう気持ちになれたのは、
このブログを見てくれている方のコメントや、
お世話になっている農家さん、友達の言葉のおかげです。

本当に、その人たちがいるから「進んで行こう」と思えます。
ありがとうございます。

今、ここからを新しいスタートラインとして、出来ることを始めます。

先週思いついた新しいアイデアもあるので、まずはそこから!
# by fashion-nougyou | 2010-07-03 17:45 | 進行具合
Tシャツの可能性
こんにちは、スズメです。
毎回名乗る必要あるのか…
基本的に、このブログはスズメがひとりで書いています♪

今ちょっと時間があるので、別のアイテムの可能性を探ってみよう、
と思い立ち…

あ、今進行中のアイテムを止めてという事でなく、
ゆくゆくは必要になる別アイテムの検討、という事ですね。

というわけで、
お世話になっているファッションディレクターさんに
紹介していただき、
「Tシャツの生産が出来るメーカーさん」に行って来ました!

Tシャツは今や500円くらいでも買えるアイテムです。
それでも農業というジャンルで開発の余地がある、
と、いろんな人に聞いてみて分かりました。

もちろん、販売するタイミング、
値段と機能とデザインのバランスが取れてないといけませんが、
農作業を快適にするために、Tシャツに出来ることはまだある、と思っています。

行ってみたらTシャツだけでなく、
アウターを含む様々なアイテムが生産可能な
スゴイメーカーさんでした。

お話をしてくれたYさんの
「大体、何でも作れますよ」
という言葉が印象的でした。
何でも出来るって…!カッコ良すぎる。

そして、Tシャツひとつ取っても、おそろしく奥が深いです。
実に様々な素材、加工、仕立ての方法があるんだなあ…

襟部分の縫い方や裾の始末、柄の入れ方、伸び止めミシンなどなど、
驚く程たくさんの選択肢がありました。(価格は別にして…)

縫製や仕様のサンプル品もたくさん見せてもらい、
可能性にココロ踊らせるひとときでした。

Tシャツの可能性_f0216400_12405648.jpg


見せてもらった大量のサンプル品の一部です
# by fashion-nougyou | 2010-06-30 12:40 | ミーティング
変わって来たこと
こんにちは!
ファッション農業・ファッション担当のスヾメです。
ファッション農業は「農業担当」「ファッション担当」に分かれています(笑)
それぞれの得意分野が全く違うので、分担と意見交換をしながら進めています。

ファッション農業プロジェクト自体は、
構想期間も入れると2、3年前から動いていますが、
今年に入ってから感じる事があります。

「農家さんのための、おしゃれな農作業服を作ろうと思っている」
と言った時の、反応が変わって来たように思います。

今年に入って、プロジェクトが具体的に動き出したから、
というのもあると思うのですが…。

去年くらいまでは、友達あるいは初対面の人などにこの話をすると、
(農家さんは「いつ出来るの?」「早く作って!」という反応ですが…)

「ホントにそんな事出来るの?」
「難しいんじゃない?」

といった、イマイチな反応がほとんどだったのですが、最近は

「なんか面白そう」
「興味あるから、詳しく聞きたい」
「友達に畑やってる子が居るから、出来たら見たい!」

など、何というか、ポジティブになって来たと感じます。

ここ数年でメディアの動きも含め、
いろんな人の「農業を盛り上げたい!」という動きが実を結び、
農業に対しての感心が高くなっているんだなあ。。。

この盛り上がりがこれからの10年、20年のスタートライン。
ブームで終わらせないように、一歩づつ進んで行こうと思います。
# by fashion-nougyou | 2010-06-26 18:42 | デザインとその周辺


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