デザインミーティング・素材
蝉が鳴かないなー、と思っていたら、ようやく鳴き始めました。
良かった…
ウチの実家の父が言うことには、
「蝉が鳴かんのは、梅雨が明けきらんいう事よ」と…

梅雨明け宣言が出て、夏らしい晴天が続いていようとも、
「蝉が鳴かんうちは、梅雨はホンマには明けとらん」そうです。
何となく説得力があるような、ないような。
父の持論に従えば、これでホントの梅雨明け!です。

さて、ミーティングの続き、素材について。

素材は服の印象や着心地を決める大切な要素です。
同じデザインでも生地の色、素材が違うだけで、全く違うものに見えます。

作業着としての強度・動きやすさはもちろん、
ベーシックな服としても着られるような素材選びがポイントです。

素材は、素材屋さんの生地見本帳から選びます。
色も基本的には見本帳にあるものの中から。

何故なら、素材屋さんに用意のある生地でないと、
量産に対応出来ないという事と、お金がかかるからです。
布が出来るまでには、糸を手配して、
染めて、織る(織と染めの順序は様々)という
たくさんの行程がありますから、まず素材が出来ていないことには、
話が進まないんですね。

だからファッション業界でも、新しいシーズンは、
素材展から始まるのです。

素材も、シーズンのトレンドに合わせたものから、
常に用意のある定番素材&色まで様々です。

すっごくお金のあるブランドや、大量生産するものについては、
「それ専用」に糸から作るという場合もあります。

ファッション農業では、まずは誰でも着やすいベーシックな服を作ろう!
と思っているので、素材も色もベーシックなもの、
なおかつ、ほんの少し、遊び心やこだわりを感じられるものを。

サンプル製作にあたり選んだのは、ヘリンボーン調の素材。
アパレル企画のMさんのオススメ素材です。

ヘリンボーンとは、メンズでよく使われる織地で、
スーツなどに使われている、上品な表情の素材ですね。
織の方向の違いから、見る角度によってうっすらストライプが見えます。

とはいえ、ヘリンボーン「調」なので、ホンモノのヘリンボーンではありません。
素材はストレッチ入りのコットン。織地の凹凸も控えめです。
ですが、通常のワーク素材に比べると、少し上品な感じに(なればいいな)

メーカーさんで聞いて初めて知ったのですが、
ストレッチ素材はメンズ&ワークではほとんど使わないとのこと。

もともとストレッチの素材というのは、
レディスの分野で開発・発展して来たものなので、
余程スリムなシルエット(スキニーパンツなど)などでない限り、
メンズでは使われない&好まれないそうです。
古着マニアの人なんかだと、そのあたりには並々ならぬこだわりがあるのだとか。

ですが、ファッション農業は古着マニアの人向けではないので(古着じゃないし)
動きやすさ、着心地を重視してストレッチ入りの生地にしました。

あと、メーカーの男性スタッフの方(古着マニア)にも見てもらったところ、
「これくらいならストレッチでも気にならないです」
とのお墨付き(?)をいただきました。

生地見本帳の一部はこんな感じです。

デザインミーティング・素材_f0216400_1418223.jpg


コレが数十ページにわたりファイルされている、分厚い見本帳から選びます。
by fashion-nougyou | 2010-07-21 14:22 | ミーティング
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